アウトライン
抗がん剤と分子標的薬
がんに対する薬は、例えば肺がんの場合、20年前は4つしかありませんでしたが、1990年頃には、吐き気が少なく点滴時間の短い薬が増えてきました。さらに今世紀に入って、分子標的薬というものが出てきました。
分子標的薬であるイレッサやタルセバは、効く人と効かない人がはっきりしているのが特徴です。腫瘍組織を採取して検査し、EGFR遺伝子に変異があれば80%の確率で効きます。
このように、進行期非小細胞肺がんの患者さんに対して、従来は抗がん剤2剤の併用で奏効率30%だったものが、2009年からはイレッサによる治療法が選択でき、奏効率が80%になります。
おわりに
がん治療において信頼関係を持つことが大事です。自分の病状をしっかりと把握し、理解した上で治療法を決めてください。
今、いろんな薬が出てきています。再発、進行がんでも、今を乗り切れば次のチャンスがあります。苦しくても希望を持って、今を乗り切ってください。
今回の講師について
金沢大学附属病院 がん高度先進治療センター
金沢大学がん研究所 腫瘍内科
矢野 聖二 先生
専門分野
- 臨床腫よう学
- 呼吸器の腫よう
研究課題
- 肺癌多臓器転移の分子機構解明
- 分子標的薬の耐性機構の解析
所属学協会
- 日本癌学会 評議員 2007
- 日本臨床腫瘍学会 評議員 2007
- 日本呼吸器学会
- 日本がん転移学会 理事
- 日本内科学会
- 日本肺癌学会
- 日本癌治療学会
- 日本呼吸器内視鏡学会
- 米国癌学会
- 米国臨床腫瘍学会
