がん患者の生存率の算定基準について(石川県)
平成20年3月24日 北陸がんプロフェッショナル養成プログラム
総務・広報・標準的治療委員会作成
【がん患者の生存率の算定基準について】
がん患者が手術を受けてから5年後に生存している確率(5年生存率)を算出するため,1997年1月1日から2001年12月31日までの5年間に初回手術が行われた症例について,
- ○5年以上経過して生存を確認した患者数(生存数)
- ○5年以内に死亡を確認した患者数(死亡数)
- ○生死不明の患者数(消息不明数)
を調査し,下表の基準に沿って胃がん,直腸がん,結腸がん及び乳がんの5年生存率を算出.
(ただし胃がんに関しては途中で取扱規約が変更になっているため,調査期間を1999年1月1日から2001年12月31日までとする.)
【データ集計提出目標】
- データ集計を2008年8月末とし,9月以降,「がんプロ.com」(北陸がんプロフェッショナル養成プログラム・ホームページ)上での公開を目標とする.
- 肺がん,子宮がん(頚・体),前立腺がんについては対象症例・ステージ等に関して関係者の協議が必要とされたため次回持ち越しとなったが,決まり次第,準備を進める.
【集計基準】
| 項 目 | 内 容 | |
| 1 | データソース | 各診療科の臓器別がん登録 |
|---|---|---|
| 2 | 対象症例 | 対象期間において初回治療で手術を受けた症例 (腹腔鏡は含むが,内視鏡下は除く) (化学療法の有無は問わない) (明らかな緩和目的手術症例は除外する) |
| 3 | 対象期間 | 1997年1月1日~2001年12月31日 (胃がんは1999年1月1日~2001年12月31日) |
| 4 | 対象部位 | 胃,直腸,結腸,乳房 (多重がんは除外) (上皮内がん,および体調の粘膜がんを除外) |
| 5 | ステージ | 切除標本病理組織によるpステージ(取扱規約) |
| 6 | 観察開始時点 | 手術日 |
| 7 | 観察終了時点 | がん以外の死因を含めた全ての死亡日(Overall survival) 最終外来受診日もしくは調査票による最終生存確認日 |
| 8 | 追跡調査方法 | 個人情報保護シール付き返信はがき同封調査票の郵送 |
| 9 | 追跡率 | (生死確認のとれた症例数)/(全対象患者数) |
| 10 | 生存率の算定方法 | カプラン・マイヤー法 |
【留意事項】
下記事項について明記する.
- 「生存率」は初回手術後の生存者数の割合,「追跡率」は患者の生死の把握率をさす.
- 数値だけを比較して,生存率が高いという理由で医療機関を選択すると,思いがけない不利益を被る可能性があること.
- 追跡率が低い場合,生存率が高くなる傾向があること.
- 生存率は5~10%程度の統計的誤差があること.
- がんの部位,性,年齢構成,合併症の有無,その他様々な要因の違いにより生存率に違いが生じるため,単純に施設間の成績を比較することは不可能であること.